仄暗い風呂の底から

好きなことを好きな時に好きなだけ書く。はず。

ハイローの民、ヅカローを反芻して震撼する

これを書くにあたって、そういえばサブタイトルのTHE PREQUELってどういう意味なんだろ?と思ってようやくに調べました。
「前日譚」…ってまんまだけど、そんなオシャレな単語知らないよ!

 

ハイローって元々が自分とこ(LDH)でも手広く展開してまして(この辺色々おもしろい話があるのでまたいずれ)、何かあればわーわー言って楽しんでおりますが。
外部とのコラボレーションとなると、恐れ多くもあり、だがしかしエラそうに懸念もあり…と内弁慶とオタ根性を発揮して忙しいけど、基本は乗っかりたい祭好き。
ハイローの祭は達磨通せやぁ!と意気揚々と生観劇とはなりませんでしたが…ライビュとお買い物だけでもありがたみ満載すぎて、宝塚さんに足を向けて寝られません。今回はそんなお話です。
(ハイローのネタバレが含まれますので、初見を楽しみたい方はどうぞページを閉じてください)

 

そもそも「宝塚に再現度でいちゃもん付けられるはずがない」というのは、これまで宝塚で舞台化された他ジャンルを見ていれば自明の理なんで、そこは全く問題じゃなかったです。オタクなんで銀英伝とかるろ剣も観てみたかった…今度の応天の門も気になる…
ハイローなんて、野蛮な男ばっかなんですけどよろしいんで…?と思ったらスチル写真の時点でめちゃくちゃカッコいいし、スモーキーの顔が可愛すぎて震えた(怯え)。

 

となると、ストーリーがネックになるわけですが。

 

発表されたあらすじが「SWORD誕生前夜、コブラが無口になったきっかけの悲恋」。
宝塚にはロマンスが必要、それは重々存じ上げております。
でも純子さんも言ってました、「守るべきものが増えるとケンカが弱くなる、だから女とは付き合わない。あの言葉は嘘だったの?!」。
それはコブラさんの主義ではあるけれど、演じた岩田さん自身のコブラ観でもあり、とある女性キャラといい感じになる筋書きを「コブラはそういうヤツじゃない」と拒否って変えたという経緯もありました。
メタかつ面倒くさい話ですが、ハイローは演じてる本人のキャラ観をわりと優先して作ってきたことで、「熱さ」が持続した面もあるんじゃないかなーといちオタクは思っていますが、メディアミックス的には面倒くさいですよね…
それに、MUGEN解散後〜本編の間ってわりとコブラさん病み期だと思ってるので、女とかそういう余裕あるのかなあ…という気持ちもあったり。
そんな前置きもあり、宝塚大劇場公演中は遠巻きに眺めてるつもりだったんですが、実際に観劇してきたハイロー民が楽しそうにしてるからやっぱり気になって。
私より渋々だったコブラさん強火担の友にわりと強引にライビュについてきてもらいましたが、結局彼女も「コブラさん…真風さん…イケメン…」と大満足してめでたしめでたし、となるはずでしたが。
ライビュ後にサ○ゼ○ヤでご飯を食べつつ感想戦をしていた時に、彼女がカナちゃんについて「そうか…あなたは消えゆく身なのか…」と得心して言ったその言葉が、よくよく考えたら結構な仕掛けの一端じゃないかと思いまして。

コブラさんに女ァ?!となるところを、カナちゃんが「消えゆく身」であることで、彼女の存在がヅカローの中だけのものであるという見方にもなるのですが。
劇中に、コブラさんと同級生の人物がもうひとりいるんですよ。
でもコブラさんは同級生であるヤマトに、同級生であるカナちゃんの話をした気配がない。「女ができたのか?!」と騒がれたシーンで「ちげーよ!同級生にいただろ、カナってやつが」とか言っておけば、ヤマトも「ああ!お前にコブラツイストかけた度胸のあるヤツ!」とかなんとかなったかもしれないし、カナちゃんのあれやこれやに力を貸してくれたかもしれない。でもコブラさんはそうしなかった。
なので、カナちゃんの存在は「ヅカローの中だけのもの」というより、「コブラさんの中だけのもの」とも取れると思うんですよね。岩田さんが「コブラはそういうヤツじゃない」と女性キャラとの関係を拒否ったのは、SWORD成立後のストーリーの中なのである意味不整合でもない。
それはそれで美しい仕掛けだな、と。
ところがねえ、ツイッターで見かけた「コブラに届いたカナちゃんからの封筒」の表書きの件をよくよく思い返しました。
(封筒の文字読めるくらいガチの双眼鏡持ちの方、そんなところまで見てていただいて本当にありがとうございます…!)
カナちゃんの名字が封筒に書かれていた通り○○だとしたら…コブラさん、ファイナルミッション(映画3作目)の大詰めのあの場面、どんな思いであそこに突っこんで行ったの?!という、あとから仕掛けられた壮大な伏線に震えることに…
実はそこでコブラさんが女性キャラというか女児パイセンを助けるんですが。カナちゃんとかぶるところがあると言えばあるとも解釈できてしまう女児なんですが。
えっ、怖。野口先生、まさかそこまで考えて書かれた…?

 

同じハイローオタクとして野口先生とはハイタッチかましたい気持ちも山々ですし、野口先生の解釈がめちゃくちゃ精度高いので、先生を囲むハイロー夜話を開いていただきたいです…なんならコブラさんコスでいらしていただいても…😊